JCOPEのホームページでは、黒潮親潮ウォッチで紹介している図以外に、様々な解析・予測画像を週に一回更新し、公開しています。この解説では、「JCOPE2解析・予測画像の見方(1)」の続きで、その解析・予測画像の見方を説明します。
「JCOPE2解析・予測画像(英語)」のページに移動すると(移動方法は「JCOPE2解析・予測画像の見方(1)」参照)、それぞれの日付毎にいくつかの図を見ることができます。上から順に
- 伊豆諸島周辺の海面水温(等値線)と流れ(矢印)(今回)
- 東北・太平洋沖の海面水温(等値線)と流れ(矢印)
- 北海道東北・太平洋沖の水深100メートルの海水温(等値線・色)
- 黒潮域の水深200メートルの海水温(色)と流れ(矢印)
- 北西太平洋(JCOPE2計算全領域)の海面水温(色)
- 北西太平洋(JCOPE2計算全領域)の海面高度(等値線・色)
- 東シナ海の海面塩分
です。今回は「1.伊豆諸島周辺の海面水温(等値線)と流れ(矢印)」の解説です。
2016年3月1日の日付を選んで、一番上の図を見ると、図1のような伊豆諸島周辺の図を見ることができます。
青い矢印は海面での流れの向きと強さ(メートル毎秒)をしめしています。長い矢印が集まっているのが黒潮が流れているところです。
カラーの等値線と数字が海面での温度(ºC)をしめしています。黒潮が流れているところで温度が高いことがわかります。
3月1日の時点では、黒潮は八丈島の北を流れていました。黒潮のぶつかる相模湾近辺では水温が高かったのに対し、房総半島では黒潮が離れて水温が冷たかったことがわかります。
図2は、2016年3月20日の日付を選んで見ることのできる、現時点(執筆時3月11日)での3月20日の予測図です。
3月20日には黒潮が八丈島の南を流れると予測しています。黒潮が本州にぶつかったあと、東西に暖水が流れるために、岸近くの温度は全体的に高いと予測しています。