現在、黒潮小蛇行が四国の南を東進中です。そのため四国では黒潮が離岸して流れています。伊豆沖では黒潮が離岸流路に移行したと見られます。 小蛇行は2月上旬から中旬に和歌山県潮岬沖を通過し、黒潮は離岸するでしょう。現在のところ黒潮大蛇行になる可能性は低く、さらに非大蛇行離岸流路が発達する可能性が高いです。小蛇行の通過にともない、九州・四国では黒潮が接岸して流れますが、3月には九州南東に新たな小蛇行が発達する可能性があります。 |
現状
図1はJCOPEで計算した1月24日の黒潮の状態です。九州から四国沖に反時計回りの循環があり、この循環のために九州から四国にかけて黒潮が離岸しています。このような反時計回りの循環を「黒潮小蛇行」と呼びます。この小蛇行は11月下旬ごろ九州南東に発生した後、ここまで進んできており、さらに東進中です。
伊豆沖では12月までは黒潮が本州に近いところを流れる接岸流路でしたが、次第に離岸し、現在では八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路に移行したと見られます。
予測
小蛇行はさらに東に進み、図2のように、2月上旬から中旬にかけて和歌山県潮岬を通過し、そこで黒潮を離岸させるでしょう。小蛇行の通過にともない、九州・四国では黒潮が接岸して流れるでしょう。
今のところこの離岸が2005年以来の黒潮大蛇行に発達する可能性は低く、小蛇行はさらに東に進み、図3のように伊豆沖の離岸流路をさらに強化すると見られます。3月下旬から九州南東に新たな小蛇行が発生する可能性があります。
図4は1月24日から4月2日までの予測をアニメーションにしたものです。
図4:1月24日からの予測のアニメーション。
JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関してはKuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。