黒潮は八丈島の南を流れる離岸流路です。四国・足摺岬と紀伊半島・潮岬でほぼ接岸、室戸岬でやや離岸しています。房総半島に黒潮が接岸しています。黒潮流路は離岸流路が一時続いた後、八丈島の北を流れる接岸流路に戻りそうです。 |
JCOPE2の改良版であるJCOPE2Mは週2回の予測を行っています(解説参照)。ここでは2017年1月19日から3月23日の予測を解説します。
現状
図1と図2はJCOPE2Mで計算した1月19日と1月25日の黒潮の状態です。
黒潮は八丈島の北を流れる接岸流路でしたが(図1)、離岸傾向l[1]が先週の予測よりも発達し、八丈島の南を流れる離岸流路になりました(図2)。今週の予測検証記事も参照してください。
四国・足摺岬から紀伊半島・潮岬にかけては小規模な接岸と離岸の繰り返しになっています。現在は、室戸岬でやや離岸(図2、離岸傾向n)、足摺岬、潮岬でほぼ接岸になっています(図2)。
房総半島では黒潮が接岸しています(図2、接岸傾向k)。
予測
図3・図4・図5は2月1日・2月8日・3月23日の予測です。
現在の離岸傾向lによる八丈島を南を流れる離岸流路はしばらく続きますが(図3)、離岸傾向lの通過後は離岸は縮小し(図4)、八丈島の北を流れる接岸流路に戻りそうです(図5)。今週の予測検証記事も参照してください。
房総半島への黒潮の接岸はしばらく続きそうです(接岸傾向k, 図3,4)。
九州東岸から紀伊半島・潮岬にかけては、接岸とやや離岸の小刻みな繰り返しが続きそうです(図3,4)。
図6は1月19日から3月23日までの予測をアニメーションにしたものです。
図6: 1月19日から年3月23日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。
- [1]接岸と離岸の傾向を上流から一連のアルファベットで図示しています。赤字k,m,,が接岸傾向で、青字j,l,,,が離岸傾向です。黒潮上に接岸・離岸傾向は交互にあらわれており、黒潮が波うっている様子をあらわしています。接岸・離岸傾向は黒潮の流れで下流に流されます。アルファベットは図1から図4まで共通で(前号とも共通です)、同じアルファベット、例えば離岸傾向jが、上流から下流に位置が動いていることをしめしています。↩