2016年11月号:紅葉の季節

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写真:横浜研究所のメタセコイア

紅葉が美しい季節となりました。写真は研究所で撮ったメタセコイアです。研究所でも紅葉が始まり、もうすぐピークを迎えそうです。今年も残すところあと1ヶ月。これからの季節、世界の気温や降水量はどうなるのでしょうか。SINTEX-Fの季節予測によると、今年12月から来年2月は世界の多くの地域で気温が平年より高くなりそうです。また、熱帯の太平洋では弱いラニーニャもどき現象が弱まりながらも続く一方、熱帯のインド洋では負のインド洋ダイポール現象が終息し、平年並みの状態に戻る見込みです。また、オーストラリア北西部では水温が平年より高くなるニンガルーニーニョ現象が発生する見込みです。これらが地域の降水に影響を与えそうです。

今年12月から来年2月の気温と降水量は?

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図1 2016年12月から2017年2月までの地上気温の平年差(ºC)。 予測開始日は11月1日。

今年12月から来年2月までに予測される世界の気温です。SINTEX-Fの予測によると、世界の多くの地域で気温は平年より高くなりそうです(図1)。一方で、ブラジル北部、オーストラリア、モンゴルでは、気温は平年より低くなりそうです。

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図2 2016年12月から2017年2月までの降水量の平年差(mm/日)。予測開始日は11月1日。

次に、今年12月から来年2月までに予測される世界の降水量です。SINTEX-Fの予測によると、ヨーロッパ南部、アフリカ南東部、中国南部、アメリカ西部と東部では、雨が平年より少ない見込みです(図2)。一方で、ブラジル、オーストラリア、中央アフリカ西部、南アフリカでは、雨が平年より多くなりそうです。

また、日本ですが、北部では気温が平年より低く雨が少なく、一方、南部では気温が平年より高い予測となっています。ただし、中高緯度の予測精度には限界がありますので、今後の予測情報に注意してください。

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図3 2016年12月から2017年2月までの海面水温の平年差(ºC)。 予測開始日は11月1日。

日々の天気と異なり、季節を決める気候の変動には海面水温が大きく関わっています(参照:季節予測とは?)。特に、熱帯域は他の海域に比べて海面水温が高く、わずかな水温の変動が世界の気候に影響をもたらすことが知られています。

SINTEX-Fの予測によると、今年12月から来年2月まで熱帯の太平洋は、中央部で水温が平年より低く、西部と東部で高くなるラニーニャもどき現象の状態が弱く続く見込みです(図3)。一方、熱帯のインド洋ですが、夏から秋にかけて発生していた負のインド洋ダイポール現象が終息し、平年並みの状態に戻る見込みです。また、オーストラリア北西部では、水温が平年よりも高くなるニンガルーニーニョ現象が発生しそうです。

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図4 2016年11月以降に予測される、エルニーニョもどき指数、インド洋ダイポール指数、ニンガルーニーニョ指数(ºC)。予測開始日は11月1日。青線が観測値、灰線が9つの異なる初期条件で計算した予測値、赤線が9つのグレーの予測値の平均値。

最後に、世界の気候に影響を与える気候変動現象が今後どのように発達するか、見てみましょう。図4は、気候変動現象が最もよく現れる海域で計算された海面水温の平年差になります(図4)。エルニーニョもどき指数は、赤線の予測値の平均をみると、11月はマイナス0.5度を下回っていますが、徐々に減衰し、弱いラニーニャもどき現象の状態が来年の春まで続きそうです。その後、来年の夏には平年並みの状態に戻りそうです。

一方、インド洋ダイポール指数は、年末にかけてゼロの値に近づき、平年並みの状態に戻りそうです。また、ニンガルーニーニョ指数は、年末にかけて発達し始め、2月にはプラス0.5度を上回り、ニンガルーニーニョ現象が発生しそうです。

日本を含む世界の気候には、太平洋に発生するエルニーニョ現象やラニーニャ現象だけでなく、インド洋に発生するインド洋ダイポール現象なども大きく影響を及ぼすことが分かっています。今年12月から来年2月は、太平洋では弱いラニーニャもどき現象の状態が弱まりながらも続く見込みです。一方で、インド洋は負のインド洋ダイポール現象が終息し平年並みの状態に戻りますが、オーストラリア北西部でニンガルーニーニョ現象が発生する見込みです。海洋起源の気候変動現象がこれからどのように変動し、世界の気候にどのような影響を与えるか、今後注意して見ていきましょう。

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