台風9号・10号による海面水温低下

台風9号と10号が先週から今週にかけて日本周辺海域を通過しました。そこで、短期予測に用いてるJCOPE-T DAで、8月31日9時から9月7日9時までの海の変化の様子をアニメーションにしてみました(図1)。

台風9号(黒線)、台風10号(青線)の通過とともに、海面水温が低下している様子がわかります。台風10号が当初の想定よりはやや弱まった理由として、先に通過した台風9号による海水面温度低下があったという指摘があります。

海の変化の様子は流れ以外はJAXAのサイトでも見ることができます。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。

  1. 人工衛星「ひまわり」観測とJCOPE-T DAを比較するサイト
  2. JCOPE-T DAの水平分布と深さ(鉛直)方向の分布を可視化するサイト


図1: JCOPE-T DAによる2020年8月31日午前9時から9月7日午前9時までの解析値(日本時間)。ベクトル(矢印)は流れの向きの速さ(メートル毎秒)、カラーは海面水温(°C)。黒線は台風9号、青線は台風10号の経路。台風経路はデジタル台風から入手し、3時間間隔のデータを1時間間隔に線形補間した。


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JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。