2015/11/14から2016/1/21の予測(11/20発表)

現在、黒潮が八丈島の北、三宅島付近を流れています。房総半島から黒潮は離れつつあります。四国・室戸岬で黒潮が岸に近づいています。
黒潮が八丈島の南を流れる離岸流路が再び発達すると予測しています。1月に小蛇行が発達し、下流に移動する可能性があります。

現状

図1と図2はJCOPE2で計算した11月14日と11月20日の黒潮の状態です。接岸傾向g(※1)の伊豆諸島を通過中のため、黒潮が八丈島の北を通り(図1,2)、接岸流路的な流れになっています。先週の解説を参照してください。11月20日(図2)には、先週よりさらに黒潮は北を通り、三宅島付近を流れているとみられます。黒潮が近づいた本州沿岸では急潮が起こりやすくなっています。

黒潮は、房総半島で岸に近づいていましたが(図1、接岸傾向e)、しだいに岸から離れつつあります(図2、離岸傾向f)。

四国から紀伊半島にかけては、接岸傾向kの下流への移動とともに、接岸の中心が室戸岬に移ってきています(図1,2)。

※1 接岸と離岸の傾向を上流から一連のアルファベットb,c,d,,,で図示しています。赤字e,g,が接岸傾向で、青字f,h,が離岸傾向です。黒潮上に接岸・離岸傾向は交互にあらわれており、黒潮が波うっている様子をあらわしています。接岸・離岸傾向は黒潮の流れで下流に流されます。アルファベットは図1から図3まで共通(前号とも共通)で、同じアルファベット、例えば接岸傾向gが、上流から下流に移動していることをしめしています。接岸傾向i11月6日号から存在がはっきりしなくなっています。

 

Fig1

図1: 11月14日の推測値。矢印は海面近くの流れ(メートル毎秒)、色は海面高度(メートル)。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります

 

Fig2

図2: 11月20日の予測値。離岸傾向jは存在がはっきりしない。

 

 

予測

図3と図4は12月1日と来年1月21日の予測です。

接岸傾向gが通過したあと、離岸傾向hの接近と発達により、黒潮は、離岸流路が再び発達し、八丈島の南を大きく離岸して流れるようになると予測しています(図3,4)。先週の解説を参照してください。接岸傾向gの下流への移動とともに、東海沿岸では、東から西へ暖水が入りやすくなりそうです(図3)。

1月には小蛇行が発達して黒潮下流に移動するという予測になっていますが(図4)、2ヶ月先の予測なので、まだ不確実です。

図5は11月14日から来年1月21日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig3

図3: 12月1日の予測値。

 

Fig4

図4: 2016年1月21日の予測値。離岸・接岸傾向の波が小さくなり、図3から図4への移動の追跡が難しいため、離岸・接岸記号は略。

 


図5: 11月14日から2016年1月21日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。


JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。


美山 透

海の変化は、漁業海運エネルギー天候など様々なことに影響します。海洋予測がもっと身近なものになるように、頭をしぼって書いています。