現在、黒潮が八丈島付近を北寄りに流れています(接岸流路)。房総半島から黒潮の一部が西に流れています。四国・足摺岬で黒潮が岸に近づいています。 黒潮が八丈島の南を流れる離岸流路が再び発達すると予測しています。九州東岸から和歌山・潮岬にかけての接岸と離岸の変動は弱まりそうです。 |
現状
図1と図2はJCOPE2で計算した11月7日と11月13日の黒潮の状態です。接岸傾向g(※1)の伊豆諸島への接近とともに、黒潮が八丈島に接近しています(図1,2)。11月13日(図2)には、黒潮の主な流れが八丈島の北を流れる接岸流路的な流れになっています。10月23号解説で気になる点として可能性を指摘したように、以前の予測よりも接岸傾向gの発達が大きく、黒潮の位置が本州に近づいています。今週の解説を参照してください。
黒潮は、房総半島で離岸してましたが、岸に近づいており(図1,2, 接岸傾向e)、黒潮の一部が西に流れ込んでいます。
接岸傾向kの下流への移動とともに、四国・足摺岬で黒潮が岸に近づいています(図1,2)。
※1 接岸と離岸の傾向を上流から一連のアルファベットb,c,d,,,で図示しています。赤字e,g,が接岸傾向で、青字f,h,が離岸傾向です。黒潮上に接岸・離岸傾向は交互にあらわれており、黒潮が波うっている様子をあらわしています。接岸・離岸傾向は黒潮の流れで下流に流されます。アルファベットは図1から図3まで共通(前号とも共通)で、同じアルファベット、例えば接岸傾向gが、上流から下流に移動していることをしめしています。接岸傾向iは先週から存在がはっきりしなくなっています。
予測
図3と図4は11月30日と来年1月14日の予測です。
接岸傾向gが通過したあと、離岸傾向hの接近と発達により、黒潮は、離岸流路が再び発達し、八丈島の南を大きく離岸して流れるようになると予測しています(図3,4)。今週の解説を参照してください。
四国・足摺岬から和歌山・潮岬にかけては、離岸・接岸傾向の波が小さくなってきており、変動が小さめになりそうです(図3,4)。
図5は11月7日から来年1月14日までの予測をアニメーションにしたものです。
図5: 11月7日から2016年1月14日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。
JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。