2015/04/25~07/02の予測(5/1 発表)

現在、黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路が大きく発達しています。四国の足摺岬、紀伊半島の潮岬では黒潮が岸の近くを流れています。四国・室戸岬ではやや離岸しています。
非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。四国・室戸岬や和歌山・潮岬では接岸と離岸を繰り返すでしょう。九州南東部で小蛇行が発達しつつあり、5月中旬から7月にかけて九州東岸から紀伊半島・潮岬まで大きく離岸する可能性があります。
現状

図1と図2はJCOPE2で計算した4月25日と5月1日の黒潮の状態です。現在黒潮は、八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路が大きく発達しています。
紀伊半島・潮岬、四国・足摺岬では黒潮が岸に近づいています。四国の室戸岬はやや離岸しています。九州南東では黒潮が岸から離岸する小蛇行が発達中だとみられます(4月17日号解説参照)。小蛇行が発達中であることは海上保安庁の資料からもうかがえます。

20150501_Fig1

図1: 4月25日の推測値。矢印は流れ(メートル毎秒)、色は海面高度(メートル)。海面高度が低いところは海面水温が低いと言うおおまかな関係があります。

 

20150501_Fig2

図2: 5月1日の予測値。

 

予測

図3と図4は5月20日と7月2日の予測です。黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。
黒潮の沖側に中規模な渦が何度かあらわれ(図3)、下流に流されるため、四国の室戸岬・紀伊半島は接岸とやや離岸を繰り返すでしょう。
いったん黒潮は九州東岸、四国・足摺岬に近づくと予測しています(図3)。5月中旬(図3)から7月(図4)にかけて黒潮小蛇行が下流に移動し、九州東岸から紀伊半島・潮岬まで大きく離岸する可能性があります。
図5は4月25日から7月2日までの予測をアニメーションにしたものです。

20150501_Fig3

図3: 5月20日の予測値。

20150501_Fig4

図4: 7月2日の予測値。

 

図5: 4月25日から7月2日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。

 


JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。

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