高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは7月16日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した7月8日・7月12日・7月15日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。大蛇行にともない、紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。先週までの予測どおり渦がちぎれました(A’)(「黒潮大蛇行から渦がちぎれました」参照)。
四国の室戸岬(C)と足摺岬(D)で黒潮が離岸していますが(図1)、足摺岬には黒潮が近づくと予測しています(図2,3)。
黒潮が本流が三宅島付近と大島付近に分かれて流れています(E, 図1)。GからFにかけて全体的に岸沿いは温度が低くなっていますが、今より黒潮が岸に近づき温度が上昇すると予測しています(図2~3)。
図4は7月6日午前9時から7月16日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 7月6日午前9時から7月16日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。