高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは 来年1月17日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した2023年12月28日・来年1月7日・来年1月17日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(長期予測も参照)。
伊豆半島付近と房総半島付近では黒潮がより近づく予測です(図2 B, C) 。Bから暖水が南西に分岐しています(図1, 図5も参照)。今後、西向きに強くなり(図2) 、再び弱まりそうです。
四国付近(D)では、黒潮が足摺岬に近づいています(図1) 。それがしばらく続きます(図2) 。その後、室戸岬に近づく予測です。
真冬に向けて全体的に次第に水温は下がってきます(図1~3) 。
図4は12月28日午前9時から来年1月17日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
図4: 2023年12月28日午前9時から2024年1月17日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: 東海沿岸の様子
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5は12月29日の人工衛星「ひまわり」による海面水温の観測値とモデルによる流れの推定値です。黒潮大蛇行から北上する流れは、駿河岬の南方で南西に分岐している様子が水温と流れからうかがえます。