2024年3月2日までの黒潮「長期」予測(2023年12月29日発表)

黒潮大蛇行が始まって約6年5か月となり、過去最長期間になっています。黒潮蛇行は年を越しても続くと予測されています。

高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、

を行っています。

ここでは来年3月2日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。

予測

図1は2023年12月23日の状態の推測値、図2・3は来年2月2日・3月2日の予測です。

黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, A)2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が約6年5か月になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。黒潮大蛇行は年を越えても続きそうです(図3) 。

八丈島の北を流れる流路が当面続きます(図1~2, B) 。2か月先なので予測の信頼性は高くないですが、一時的に八丈島の南を通る流路になる可能性があります。

黒潮が四国・足摺岬に近い状態から(図1, C) 、室戸岬に近づき離れ(C)、再び足摺岬に近づいた(図2, D)後、室戸岬に近づく(図3, D)と予測されています 。

図4は、2023年12月23日から来年3月2日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig1

図1: 2023年12月23日の推測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面水位(メートル, 相対値)。赤丸()が八丈島の位置。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

 

Fig2

図2: 図1に同じ。ただし2024年2月2日の予測値。

 

Fig3

図3: 図1に同じ。ただし2024年3月2日の予測値。

 


図4: 2023年12月23日から2024年3月2日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。



JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。