高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは4月14日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した3月25日・4月4日・4月14日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(長期予測も参照)。
伊豆半島付近と房総半島付近では黒潮がやや離れています(図1 B, C) 。今後、接岸すると予測しています(図2~3) 。それにともない、暖水のBからの西への分岐が強まりそうです 。
九州の東にあった小蛇行が東に移動したことで、黒潮が四国から大きく離れています(図1, D) 。一部の暖水が四国沿岸に分岐しています。小蛇行の動きを受けて、黒潮蛇行はいびつな形になっています(図1~3, 図5も参照) 。小蛇行が東に移動した後は、黒潮が四国にやや近づくと予測されています(図1~3, E, F) 。
図4は3月25日午前9時から4月14日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
図4: 2024年3月25日午前9時から4月14日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: いびつな黒潮流路
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5は3月27日の人工衛星「ひまわり」による海面水温の観測値とモデルによる流れの推測値です。
黒潮本来の蛇行(a)に、九州東にあった小蛇行が東に動いて加わったことで(b)、大蛇行が2つあるような、いびつな黒潮流路になっています。
もう一つ気になる点は、黒潮(黒潮続流)が東北まで極端北上するような形であったものが(親潮ウォッチ参照)、根本(c)でちぎれたような形になっていることです。今後どのように推移するか注目されます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。