黒潮大蛇行が始まって6年9か月目となり、過去最長期間になっています。黒潮大蛇行は小蛇行の影響で不安定になっていますが、やがて安定すると予測しています。 |
高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは6月6日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2024年3月28日の状態の推測値、図2・3は2024年5月6日、6月6日の予測です。
黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, A, C) 。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が6年9か月目になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。黒潮大蛇行は当面続きます。九州東にあった小蛇行が下流に移動したため(図1, C) 、大蛇行が2つあるような形になっています(A, C) 。四国から黒潮が大きく離れています(D)。
流れが不安定になりそうですが(図4参照)、小蛇行(C)は大蛇行に吸収され、その後落ち着く予測になっています(図2, 3) 。
一時的に八丈島(●)の南を黒潮が流れる流路になる可能性がありますが、八丈島の北を流れる流路に戻ると予測しています(図2~3, B) 。
小蛇行(C)が東に抜けた後に、黒潮が四国に近づきそうです(図2~3, D) 。
図4は、2024年3月28日から6月6日までの予測をアニメーションにしたものです。
図4: 2024年3月28日から2024年6月6日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。