高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは4月22日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した4月2日・4月12日・4月22日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(長期予測も参照)。
九州の東にあった小蛇行(D)が東に移動したことで、黒潮が四国から大きく離れています(図1, E) 。一部の暖水が四国沿岸に分岐しています。小蛇行の動きを受けて、黒潮蛇行はいびつな形になっています(図1~3) 。小蛇行が東に移動した後は、黒潮が四国にやや近づくと予測されています(図1~3, E, F) 。
伊豆半島付近と房総半島付近では黒潮が近づいてきています(図1~2 B, C) 。それにともない、暖水のBからの西への分岐が強まりそうです 。その後、再び、黒潮は伊豆半島付近と房総半島付近から離れ、分岐も弱まりそうです。黒潮の流れがいびつなため、流れの変化が大きいことが予想されます。
図4は4月2日午前9時から4月22日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
図4: 2024年4月2日午前9時から4月22日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: 黒潮続流
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5と図6は3月15日と4月2日の人工衛星「ひまわり」による海面水温の観測値です。
親潮ウォッチで書いてきたように、昨年から黒潮(黒潮続流)が極端に北上する状態が続いてきました。
水温が最も高いところをむすんだ線が黒潮が流れている所だと考えれば3月15日の時点でも黒潮は極端に北上していました(図5, 矢印線)。
しかし、4月2日を見ると、水温が最も高いところをむすんだ線を見ると、房総半島から東に進んでおり、黒潮続流は通常の位置に戻った様です(図6) 。aの暖水は黒潮から切り離されているようにも見えます。ただ図の?でしめしたように、まだつながっている様にも見える部分があることから、まだ完全には切り離されていないようです。今後どうなるか注目されます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。