高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは6月24日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した6月4日・6月14日・6月24日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(図1, 長期予測も参照)。
A→B→Cという大蛇行からの北上流のS字カーブが大きくなると予測しています(図1~3) 。東海から関東にかけて黒潮が沿岸に近づき(B-C) 、四国・足摺岬でも黒潮が近くを流れそうです(E) (図1~3) 。室戸岬付近には黒潮から分岐した暖水が近づき(図1)、室戸岬と潮岬の間は時計回りの循環になっているようです(先週のハイライトや図5も参照)。
夏に向けて全体的に水温が上がっていきます。
図4は6月4日午前9時から6月24日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
以上が今回の予測ですが、今回の計算では黒潮大蛇行から冷水渦が小さくちぎれているのを見逃している可能性があります。下の今週のハイライトをご覧ください。
図4: 2024年6月4日午前9時から6月24日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: 大蛇行から小さく渦がちぎれた?
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5は5月29日の人工衛星「ひまわり」による海面水温の観測値とモデルによる海面流速推定値です。
モデルの流速の推定値では黒潮の大蛇行が南まで大きく伸びています。
一方で観測の水温の冷水を見ると、そこまで大蛇行が南まで伸びていないようで、モデルの流れと観測の水温にズレが生じています。
現実では、図で矢印でしめしたように、黒潮大蛇行から小さく冷水渦がちぎれている可能性があり、モデルではそれを見逃している可能性があります。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。