2015/10/17から12/24の予測(10/23発表)

現在、黒潮は八丈島の南を流れる離岸流路が発達しています。四国・足摺岬で黒潮が岸から離れつつあります。房総半島で黒潮は離岸していますが、やや接岸に戻ってます。
黒潮が八丈島の南を流れる離岸流路が継続するでしょう。九州東岸から和歌山・潮岬、房総半島では小刻みに接岸と離岸を繰り返す時期になっているようです。

現状

図1と図2はJCOPE2で計算した10月17日と10月23日の黒潮の状態です。黒潮は八丈島の南を流れる離岸流路が続いています。離岸はやや減衰してましたが(図1, 接岸傾向e, ※1)、また発達してきています(図2, 離岸傾向f)

黒潮は、四国・足摺岬に接岸していましたが(図1, 接岸傾向i)、接岸・離岸傾向の下流への移動とともに、離岸しつつあります(図2, 離岸傾向j)。

黒潮は、房総半島で離岸していましたが(図1,離岸傾向b)、やや接岸に戻ってます(図2, 接岸傾向c)。

 

※1 接岸と離岸の傾向を上流から一連のアルファベットb,c,d,,,で図示しています。赤字c,e,,が接岸傾向で、青字b,d,,,が離岸傾向です。黒潮上に接岸・離岸傾向は交互にあらわれており、黒潮が波うっている様子をあらわしています。接岸・離岸傾向は黒潮の流れで下流に流されます。アルファベットは図1から図4まで共通(前号とも共通)で、同じアルファベット、例えば接岸傾向iが、上流から下流に移動していることをしめしています。

Fig1

図1: 10月17日の推測値。矢印は海面近くの流れ(メートル毎秒)、色は海面高度(メートル)。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

 

Fig2

図2: 10月23日の予測値。

 

予測

図3と図4は11月3日と12月24日の予測です。

接岸傾向の伊豆諸島への接近にともない、黒潮は八丈島に近づきますが(図3, 今回解説参照)、八丈島の南を流れる離岸流路はその後も継続するでしょう(図4)。

九州東岸から和歌山・潮岬、房総半島では、一連の接岸・離岸傾向の移動により、小刻みに接岸と離岸を繰り返す時期になっているようです(図3,4)。黒潮が接岸する沿岸では急潮が発生しやすくなります。

図5は10月17日から12月24日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig3

図3: 11月3日の予測値。

 

Fig4

図4: 12月24日の予測値。


図5: 10月17日から12月24日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。


JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。