現在、黒潮小蛇行が東進中で、紀伊半島に近づいています。伊豆沖では黒潮が離岸流路をとっています。 小蛇行は2月中旬以降に和歌山県潮岬沖を通過し、黒潮は離岸するでしょう。現在のところ、この離岸が黒潮大蛇行になる可能性は低く、さらに非大蛇行離岸流路が発達する可能性が高いです。小蛇行の通過にともない、九州・四国では黒潮が接岸して流れますが、3月末には九州南東に新たな小蛇行が発達する可能性が あります。 |
現状
図1と図2はJCOPE2で 計算した1月31日と2月6日の黒潮の状態です。四国沖から紀伊半島付近に反時計回りの循環があり、東に進んでいます。この循環が存在するところでは、黒潮が離岸しています。このような反時計回りの循環を「黒潮小蛇行」と呼びます。この小蛇行が通過した九州東部では黒潮が接岸しはじめています。
伊豆沖では、黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路(解説を参照)をとってます。
予測
小蛇行はさらに東に進み、図3のように、2月中旬にかけて和歌山県潮岬を通過し、そこで黒潮を離岸させるでしょう。小蛇行の通過にともない、四国では西から順に足摺岬から黒潮が接岸して流れるでしょう。
今のところこの和歌山沖の離岸が2005年以来の黒潮大蛇行(下の解説参照)に発達する可能性は低く、小蛇行はさらに東に進み、図4 のように伊豆沖の離岸流路をさらに強化すると見られます。3月下旬から九州南東に新たな小蛇行が発生する可能性があります。
図5は1月31日から4月9日までの予測をアニメーションにしたものです。
図5: 1月31日から4月9日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。
JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関してはKuroshio/Oyashio Watch (英語)をご覧下さい。