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海洋観測研究センター

大気海洋セミナー

第331回横須賀大気海洋セミナー

日時
5月20日(火)10:30~11:30
場所
オンライン
発表者
植木 巌(CCOAR)
タイトル
洋上観測プラットフォームを用いた熱フラックス計測
要旨
熱帯域における大気海洋相互作用の理解に向けて、我々は新たな現場観測ツールの導入と評価を進めているが、今回はフラックス漂流ブイの進捗について紹介する。フラックス漂流ブイでは渦相関法による乱流熱フラックス計測を目指しており、観測項目としては3軸の風向風速計による3成分の風速(20Hz)、気温、相対湿度、気圧、海面水温(それぞれ1Hz)の計測を行う仕様となっている。また、GNSSジャイロに基づく高精度の姿勢計測を行うことで、ブイの移動や動揺による見かけの風速発生に関する補正を行うこととしている。これまでに3度、数日程度の現場試験を行ったが、今回はそれらの結果について報告する。また、海面フラックスの現場データの拡充に向けて議論が進んでいる全球海洋観測システム(GOOS)における自立型洋上プラットフォームによるネットワーク構築に向けた取り組みの進捗についても紹介する。

第330回横須賀大気海洋セミナー

日時
5月13日(火)10:30~11:30
場所
オンライン
発表者
金子 仁(MIO)
タイトル
下北半島北岸における伝播性擾乱について
要旨
むつ研究所では、「津軽海峡周辺域を試験海域とした海況変動の把握・予測と情報発信」のための研究として、海洋短波レーダーや水温計測ブイ、船舶観測によるデータや数値モデルを用いた物理・化学動態の理解に取り組んでいる。これまでの観測を中心とした研究により、津軽海峡東部では夏季から秋季にかけて成層が発達し、津軽暖流が沖合にシフトするとともに、流軸と海岸の間に直径 20km 程度の時計回りの渦状循環が生じることが明らかになってきた。さらに下北半島北岸では、大間埼付近から、むつ研究所周辺にかけて、岸を右手に向かって伝播する日周期の変動シグナルが存在すること、このシグナルがむつ研究所の東方、上記の渦状循環周辺では急激に弱まることも明らかになりつつある。本発表では、海洋短波レーダーや水温係留ブイなどによる観測と、海洋データ同化モデル JCOPE-T 1ks 出力との比較を行った結果等について紹介する。

第329回横須賀大気海洋セミナー

日時
4月15日(火)10:30~11:30
場所
オンライン+海洋研究棟3F会議室
発表者
茂木 耕作(CCOAR)
タイトル
異なるMJO位相における赤道越え北風サージが降水・循環に及ぼす影響
要旨
インドネシア海大陸域の降水は、MJOと冬季モンスーンに伴う赤道越え北風サージ(CENS)が重なることで大きく変調する。本研究では JRA‑55 再解析(1974/75–2021/22 の 48冬季)から抽出した 89 事例を、MJO位相ごとに合成解析した。
共通結果:位相 4–7 ではジャワ島上の降水が増大し、西風バーストが10S付近へシフト
位相 4–5:海大陸全域で対流が活発化
位相 6–7:豪州北部とフィリピン海で降水が増大
ジャワ海での CENS による局所収束が、MJO後面/前面の背景循環に位相依存で作用していると考えられる。

第328回横須賀大気海洋セミナー

日時
4月8日(火)10:30~11:30
場所
オンライン+海洋研究棟304セミナー室
発表者
赤澤 文彦(GOORC)
タイトル
海洋モデリングの基盤
要旨
フォーシングデータ作成とChl-a補正ルーチン解析データセットの作成とifremer提供のRファイルコード解析を通じて海洋データ基盤の精度向上を目指す取り組みの紹介をします。