JCOPE2解析・予測画像の見方(6) 北西太平洋の海面水温とアニメーション

JCOPEのホームページでは、黒潮親潮ウォッチで紹介している図以外に、様々な解析・予測画像を週に2回[1]更新し、公開しています。この解説では、連載「JCOPE2解析・予測画像の見方」の続きで、その解析・予測画像の見方を説明します。

JCOPE2解析・予測画像(英語)」のページに移動すると(移動方法は「JCOPE2解析・予測画像の見方(1)」参照)、それぞれの日付毎にいくつかの図を見られます。上から順に

  1. 伊豆諸島周辺の海面水温(等値線)と流れ(矢印)
  2. 東北・太平洋沖の海面水温(等値線)と流れ(矢印)
  3. 北海道東北・太平洋沖の水深100メートルの海水温(等値線・色)
  4. 黒潮域の水深200メートルの海水温(色)と流れ(矢印)
  5. 北西太平洋(JCOPE2M計算全領域)の海面水温(色(今回)
  6. 北西太平洋(JCOPE2M計算全領域)の海面高度(等値線・色)
  7. 東シナ海の海面塩分

です。今回は「5. 北西太平洋(JCOPE2計算全領域)の海面水温(色)」の解説です。

2017年3月31日の日付を選んで、上から5番目の図を見ると、図1のような西太平洋の図があります。黒潮親潮ウォッチでは、普段は日本周辺のJCOPE2Mの予測結果しか見せていませんが、実際には図1にしめされている西太平洋の広い範囲の予測を行っています。

図1の色でしめされているのは、海面水温(℃)です。南で水温が高く(赤っぽい色)、北で水面が低いことが分かります(青っぽい色)。このような南北差は、太陽の日射の違いによるものですが、海面の温度は太陽の日射だけで決まるわけではなく、海流からの影響も受けています。図1でも、黒潮に沿って温度の高い水が北に流れる様子や、親潮の影響を受けて水温の低い水が流れている様子がわかります。

 

Fig1

図1: 2017年3月31日のJCOPE2M計算全領域の海面水温(℃、色)。説明の注釈を加えた。

 

JCOPEのホームページでは、静止図だけではなく、アニメーションも見れます。たとえば、図1の場合には、右下の「Animation」というリンクをクリックすることで、図2のようなアニメーション画面へ移動できます。図2の説明を参考にして、アニメーションを動かせます。図1の海面水温だけではなく、他の図でもアニメーションを見ることができるので、ぜひご活用ください。

Fig2

図2: アニメーション画面の説明。

 

  1. [1]2016/12/16号解説参照。