2023年12月1日までの黒潮「長期」予測(2023年9月29日発表)

黒潮大蛇行が始まって約6年2か月となり、過去最長期間になっています。まだ黒潮蛇行は続くと予測しています。

高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、

を行っています。

ここでは12月1日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。

予測

図1は2023年9月22日の状態の推測値、図2・3は11月1日・12月1日の予測です。

黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, A)2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が約6年2か月になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。

先週までの予測に比べると黒潮大蛇行は安定する予測になっています(図3) 。黒潮大蛇行はまだ続きそうです。

八丈島の北を流れる流路が続くと予測しています(図1~3, B) 。

四国・足摺岬に(C)に足摺岬から室戸岬に近づき(図1) 、その後は離れ(図2) 、再び足摺岬から室戸岬に近づく予測です(図3)。

図4は、2023年9月22日から12月1日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig1

図1: 2023年9月22日の推測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面水位(メートル, 相対値)。赤丸()が八丈島の位置。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

 

Fig2

図2: 図1に同じ。ただし2023年11月1日の予測値。

 

Fig3

図3: 図1に同じ。ただし2023年12月1日の予測値。

 


図4: 2023年9月22日から12月1日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。



JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。