6月11日から8月18日の予測(6月17日発表)

現在、黒潮は八丈島の南を流れる離岸流路が大きく発達しています。黒潮が潮岬で接岸しています。房総半島で黒潮が大きく離れつつあります。潮岬で接岸しています。
黒潮流路は、7月に八丈島の北を流れる接岸流路的な状態に一時的になりますが、8月には再び離岸流路になると予測しています。沿岸では、離岸と接岸がしだいに大規模なものになりそうです。

現状

図1と図2はJCOPE2で計算した6月11日と6月17日の黒潮の状態です。黒潮が八丈島の南を流れ、離岸流路が続いています(図1,2)。

房総半島では、黒潮が大きく離れつつあります(図2, 離岸傾向l, ※1)。

黒潮は、四国・足摺岬では接岸から(接岸傾向u)、離岸傾向(離岸傾向v)へ向かっています。室戸岬では離岸(離岸傾向t) へ変化しています(図1,2)。潮岬付近では接岸しています(接岸傾向s, 図1,2)

Fig1

図1: 6月11日の推測値。矢印は海面近くの流れ(メートル毎秒)、色は海面高度(メートル)。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

Fig2

図2: 6月17日の予測値。

 

※1 接岸と離岸の傾向を上流から一連のアルファベットj,k,,で図示しています。赤字k,m,,が接岸傾向で、青字j,l,,が離岸傾向です。黒潮上に接岸・離岸傾向は交互にあらわれており、黒潮が波うっている様子をあらわしています。接岸・離岸傾向は黒潮の流れで下流に流されます。アルファベットは図1から図3まで共通で(前号とも共通)、同じアルファベット、例えば離岸傾向rが、上流から下流に移動していることをしめしています。

 

予測

図3と図4は7月10日と8月18日の予測です。

黒潮流路は、接岸傾向sをきっかけに、八丈島の北を流れる接岸流路的な状況になると予測しています(図3)。しかし、これは一時的で、8月に再び離岸流路に戻るだろうという予測です(図4)。

九州東岸から潮岬にかけては、小刻みな離岸と接岸が続いていましたが、離岸と接岸の規模はしだいに大きくなってきそうです(図3,4)。

図5は6月11日から8月18日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig3

図3: 7月10日の予測値。

Fig4

図4: 8月18日の予測値。図3から個々の離岸・接岸傾向の追跡が難しいためアルファベットは略。

 


図5: 6月11日から8月18日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。



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