現在、日本南岸沖を東に進んだ黒潮小蛇行にともなう反時計まわりの循環のため、伊豆沖では黒潮が八丈島付近を流れています。九州東岸、四国の足摺岬、室戸岬では黒潮が岸近くを流れています。 反時計回りの循環はさらに東に進み、非大蛇行離岸流路を強めるでしょう。四国・室戸岬や和歌山・潮岬では接岸と離岸を繰り返すでしょう。4月には新たな小蛇行の発生により九州東岸、四国・足摺岬で離岸する可能性があります。 |
現状
図1と図2はJCOPE2で計算した3月7日と3月13日の黒潮の状態です。前週まで述べてきた黒潮小蛇行が東に進むことで生じた反時計回りの循環のため、黒潮は八丈島から伊豆諸島に沿うように北に流れていましたが、反時計回りの循環がさらに東に進むことで、黒潮は八丈島を離れつつあります。
九州東岸と四国・足摺岬では黒潮が岸に近づいているのに加え、四国・室戸岬でも黒潮が岸近くを流れています。(前回解説参照)。
予測
図3と図4は4月18日と5月14日の予測です。反時計回りの循環はさらに東に進み、黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路が発達すると見られます。
黒潮の沖側に中規模な渦が何度かあらわれ、下流に流されるため、四国の室戸岬・紀伊半島は接岸とやや離岸を繰り返すでしょう。
4月に九州東方に新たな小蛇行が発生し、下流に移動することで九州東岸と四国・足摺岬で大きく離岸する可能性があります。
図5は3月7日から5月14日までの予測をアニメーションにしたものです。
図5: 3月7日から5月14日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。
JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。