「黒潮が爆弾低気圧を呼ぶ」

黒潮は暖流として、暖かい海水を運んでいます。図1は今年2017年1月をJCOPEのデータを使って図にしたものです。黒潮流域では海水温が高くなっています。そのために膨大な熱と水蒸気を上空の大気に与えており、このことが天気にも影響を与えていると考えられています。黒潮親潮ウォッチでも、黒潮が天気に影響を与えている例を紹介してきました[1]

Fig1

図1: JCOPE2再解析による2017年1月の海面水温。色が温度をあらわしており単位は°C。

 

海洋研究開発機構アプリケーションラボの吉田聡研究員らは、黒潮が天気に影響を与えているという新たな証拠を発見しました。短時間で急速に発達する爆弾低気圧と呼ばれる現象が、黒潮のために日本付近に集中しているというものです。米国気象学会が発行する気候学の専門誌「Journal of Climate」に掲載され、プレスリリースがおこなわれています。

プレスリリース:黒潮が爆弾低気圧を呼ぶ ―黒潮が爆弾低気圧とジェット気流を変調する新たなメカニズムを提唱―

このプレスリリースの内容は謎解き解説ページで分かりやすく解説されています。

謎解き解説ページ:黒潮が爆弾低気圧を呼ぶ!

爆弾低気圧に関しては、同じく吉田研究員がJAMSTECコラムで解説してますので、あわせてご覧ください。

JAMSTECコラム:爆弾低気圧は異常気象か?

  1. [1]海と天気の関係に関する解説一覧はこちら