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地球環境部門

IPCC第6次評価報告書(第1作業部会)の公表
-JAMSTEC研究者たちの貢献とメッセージ-
第6話:地球システムモデルが予測する未来の地球環境とIPCCへの貢献

2022年5月24日

[執筆者]
羽島知洋、GL代理/ 副主任研究員
(地球環境部門 環境変動予測研究センター 地球システムモデル開発応用グループ)
建部洋晶、GL/ 主任研究員
(地球環境部門 環境変動予測研究センター 基盤的気候モデル開発応用グループ)

キーポイント

◆気候モデルとは、気候に関わる運動方程式・熱力学方程式・質量の保存を連立方程式で表し、気候の巨視的な振る舞いをコンピュータを使用して近似的に解くための計算プログラムのこと。これに対してさらに、海洋および陸域におけるCO2吸収といった、大気・海洋・陸域における生物的・化学的現象もモデル化したものが地球システムモデルと呼ばれるもの。

◆JAMSTECでは、国内の他研究機関/大学と連携しながら、気候モデル/地球システムモデルを開発するとともに、国際研究プロジェクト “Coupled Model Intercomparison Project phase 6 (CMIP6)”に参加、規約に従い多数のシミュレーション(例:過去の気候再現実験や将来予測実験の結果)を実施し、これがIPCC評価報告書(以下報告書という)で使用されている。また、JAMSTECを含む世界の様々な研究者が、本モデル/シミュレーション結果を利用した解析を行い、これが多数引用されることによってもIPCC第6次報告書に貢献している。

◆気候/地球システムはフィードバックプロセスの重なり合いによって成り立っており、もっともらしいシミュレーション結果を得るためには、これらフィードバックプロセスがモデルで正しく再現できることが必要。本連載記事では、炭素循環によって生じるフィードバックプロセスに関して踏み込んで解説。

◆IPCC第6次報告書をみると、陸域生態系における窒素循環の効果の導入(第5次報告書世代の地球システムモデルではほとんど扱われていなかった)によって、陸域炭素循環のフィードバック強度や、そのばらつきが若干抑制された(ネガティブフィードバックが弱くなるとともにポジティブフィードバックも弱くなった)。依然として推定値に大きなばらつきが残されており、観測情報を絡めたフィードバック強度の制約が今後も必要。

◆炭素循環以外の生物・化学的フィードバック(例えばメタンのフィードバック過程、火災によるCO2放出、永久凍土からの温室効果ガス放出等)は現在の地球システムモデルできちんと扱えておらず、今後取り組んでいく予定。

はじめに

2021年、真鍋淑郎博士がノーベル物理学賞を受賞されたことで、「気候モデル」という言葉を耳にすることが多くなったかと思います。この気候モデルというものは、過去の気候を再現したり、将来の気候変動予測研究で使われており、本連載のIPCC報告書とも深いつながりがあります。JAMSTECにおいても、国内の研究機関や大学と協力しながらこのような気候モデルの開発(Tatebe et al. 2018, Tatebe et al. 2019)や、これをさらに発展させた「地球システムモデル」などを開発(Hajima et al. 2020a, Kawamiya et al. 2020)し、IPCCへの貢献を果たしてきています。本連載では、このようなモデル開発や研究利用について、簡単にご紹介したいと思います。なお、気候モデルによる予測の原理などについては、特別コラムにも説明がありますので、合わせてご覧ください。

気候モデルとは

私たちが暮らす地球の気候は、日々の天気の移り変わりを決める偏西風や我が国周辺の豊かな漁場をもたらす黒潮や親潮といった海流、陸地に降った雨を運ぶことで私たちの生活を支える河川など、大気・海洋・陸域などで生じる様々な現象が相互に作用することで形成され、また、変化します。気候に存在する全ての現象を理解し記述することは困難ですが、運動方程式・熱力学方程式・質量の保存など、物理学の発展の中で得られてきた基本的な法則を、自転する惑星上での流体の振る舞いや温度・水蒸気の輸送過程、水の相変化などを記述可能なよう、近似を施しつつ拡張することにより、気候の巨視的な振る舞いを連立方程式で表すことは可能です。しかしこの場合でも、地球上のあらゆる地点の地表気温変化を教えてくれるような「解」を数式として導くことは不可能です。気候モデルとは、気候を記述する連立方程式を、コンピュータを使用して近似的に解くための計算プログラムのことを指します。

図1は、国内の多くの研究機関・大学と協力しつつJAMSTEC主導で開発した気候モデル「MIROC6」で計算された海面水温(寒暖色)と雲の分布(白灰色)のアニメーションです。計算には、JAMSTECの地球シミュレータを使用しています。シミュレーションでは、産業革命前(西暦1850年)の温室効果ガス濃度、大気エアロゾル排出量や陸域植生条件、太陽放射などを入力することにより、過去の気候変動や将来予測が可能です。原理的には太陽放射を与えるだけで、黒潮や親潮など大規模な海流の変化や熱帯の対流活動変化など、地球気候で自励的に生じる現象を再現することができます。

図1:気候モデル「MIROC6」で計算された海面水温(寒暖色)と雲の分布(白灰色)のアニメーション。

地球システムモデルとは

上で説明した気候モデルは、気候に関わる物理現象を主対象としてモデル化されています。このようなモデルでは通常、温室効果ガスの「濃度」データをあらかじめ用意し、モデルに読み込ませてシミュレーションを行います。しかし現実には、温室効果ガスの大気中濃度は様々な影響を受けながら決まります。例えば二酸化炭素(CO2)を例に挙げると、人為CO2排出のうちおよそ半分が海洋や陸域に取り込まれています(第1話)。このような海洋および陸域におけるCO2吸収は、大気-海水間でのガス交換や海水中での化学平衡、生物による光合成や呼吸などが関わっており、これらは常に環境変動の影響を受けて変化しています。このように、大気・海洋・陸域における生物的・化学的現象も気候の変動に深く関わっており、これらの変動も合わせて気候変動予測に反映できるような気候モデルの派生系が地球システムモデルと呼ばれるもの(図2)です。

図2:JAMSTECが主導して開発した地球システムモデル「MIROC-ES2」の構成図。気候モデル「MIROC」を核とし、そこに大気・陸域・海洋における生物・化学的現象に関わるサブモデルが結合され、相互にデータを授受することにより、地球環境の相互作用が明示的に計算されています。様々な現象がモデル化の対象となるため、多くの国内研究機関・大学の専門家と連携しながらモデル開発を進めています。

図3アニメーションは、地球システムモデル「MIROC-ES2L」による計算結果(地球シミュレータを使用)のうち、大気CO2濃度(動画上部分)と、大気と海洋/陸域の間におけるCO2交換速度(含む人間活動の影響;動画下部分)を可視化したものです。アニメーション開始直後は1月に相当し、大気CO2濃度が比較的高い状態になっています。7~8月に近づくにつれて、特に北半球の陸上植物の光合成が活発化し、大気CO2濃度が一時的に低下する様が再現されています(なお、本アニメーションからはわかりにくいですが、人為CO2排出は続いており、これによって同時期の大気CO2濃度は少しずつ上昇、その温室効果によって次第に温暖化が進んでいます)。このように、時々刻々と変化する気象(物理的現象)だけでなく、植物やプランクトンといった生物的・化学的現象などもシミュレーションにおいて考慮されていることの一端が垣間見えるかと思います。このようなモデルでは、人為CO2排出量をモデルにインプットすることにより大気CO2濃度変動とそれに伴う気候変動が予測可能であることから、累積人為CO2排出量に対する過渡的気候応答、および残余カーボンバジェットを議論する上で欠かせないものになっています。

図(動画)3:地球システムモデル「MIROC-ES2L」で計算された、大気中のCO2濃度変動とCO2フラックスを可視化したアニメーション。

IPCC-AR6への貢献の仕方

このような気候モデル/地球システムモデルが、IPCCでの取り組みにどうやって貢献しているのかについて簡単にご紹介します。まず、これらモデルによるシミュレーション結果(過去の気候再現実験や将来予測実験の結果)が、IPCCの報告書の図表等や本文に活用されています。通常は、国際研究プロジェクト “Coupled Model Intercomparison Project (CMIP)”と呼ばれるものに参加し、定められた規約に従いながらシミュレーションを実施し、これがIPCC報告書で使われます(ウェブ公開もされています)。JAMSTECでも、文部科学省の受託研究「統合的気候モデル高度化研究プログラム」のもと、上でご紹介したモデルを使って2018年頃からこのCMIPに参加し、多数のデータを公開しています。なお、世界の多くの国でこのようなモデルが開発されており、複数モデルの結果を束ねることによってより信頼性の高い情報としてとりまとめられ、報告書の中で言及されることが多いです(例えば図4や、第3話にある図1など)。

図4 CMIP6に参加した気候モデル・地球システムモデルによる過去(1850-2014)再現実験の結果と将来(2015-2100)予測実験の結果。IPCC-AR6 Figure 4.2より抜粋。左は全球平均気温の変化(単位は℃)、右は全球降水量の変化(単位は%)。どちらも1995-2014年平均からの変化を示している。実線がモデル平均、陰影部分は複数のモデル結果のばらつきを表している。将来予測は Shared Socioeconomic Pathways (SSPs)と呼ばれるシナリオに基づいている(SSPsについては筒井2016などを参照)。

もう一つのIPCC報告書への貢献の仕方は、論文成果のIPCC報告書への引用です。気候モデル/地球システムモデルによるシミュレーション結果は、データを創出・提出して終わりというわけではなく、これを解析し、得られた科学的知見が論文としてまとめられます。そのうち、気候変動に関わる最新かつ重要な知見がIPCCの報告書に引用されることになります。モデルを開発している私達自身の論文成果が引用されることもありますし、私たちのシミュレーション結果を素材に、世界の様々な研究者が解析した研究成果も引用されることも非常に多いです。ここでは、気候モデル/地球システムモデルによる予測に深く関わる、フィードバックというものについて、IPCC第6次評価報告書の内容を少し解説します。

人為温室効果ガス排出のように、外的なシグナルが加えられると気候システムはこれに応答します。この時、このシグナルを弱めるように働くもののことを「ネガティブなフィードバックプロセス」と呼びます(図5)。加えられたシグナルを弱めるように作用することから、ネガティブ、と呼ばれるわけです。代表的なものとして、プランク応答(長波放射)があります。大気や海洋が温められると長波放射が増え、その結果気温が上昇しにくくなるように作用します。一方、外的なシグナルに対して拍車をかけるようなものも存在します。それがポジティブなフィードバックプロセスと呼ばれるもので、その代表例が水蒸気です。人為CO2排出のような外的要因により温暖化が生じると、大気中の水蒸気量が増えます。水蒸気自体も温室効果を持っているので、これにより温暖化に拍車がかかります。このようなネガティブとポジティブのフィードバックプロセスの重なり合いにより気候/地球システムは成り立っており、もっともらしいシミュレーション結果を得るためには、これらフィードバックプロセスがモデルで正しく再現できることが必要になります。

図5 気候システムのフィードバックプロセスとその強さ。IPCC第6次報告書 Figure TS.17より抜粋。物理的フィードバックと、生物物理的+生物地球化学的フィードバックの両方が示されている(ただし“平衡気候感度(大気CO2濃度を瞬時に倍増させたときの全球平均気温の変化)”の定義に関わるものだけを示しているため、例えば炭素循環に関わるフィードバックプロセスなどは含まれていない)。

図5には生物物理・地球化学的フィードバックのうち、特に炭素循環に関わるものは含まれていません。本連載記事執筆者のうちの1人は、炭素循環によって生じるフィードバックプロセスに関心がありますので以下に少し踏み込んで解説したいと思います(実際に、関連論文がIPCC第6次報告書にもいくつか引用されています:Hajima et al. 2014a, Hajima et al. 2014b, Hajima et al. 2020a, Hajima et al. 2020b, Arora et al. 2020、ほか)。まず、炭素循環を含めた生物物理・生物地球化学的フィードバックの(過渡的状態での)評価は以下の図に示されています。目を引くのは、海洋と陸域の炭素循環に見られるネガティブフィードバックです(図6(a))。外的要因によって大気CO2濃度が増加すると、海洋ではCO2分圧差が大きくなり、また陸域ではいわゆる「CO2施肥効果(大気CO2濃度上昇により光合成速度が上がり、生態系全体に貯留される炭素を増やす効果)」によりCO2の取り込みが促進され、大気CO2濃度が上がりにくくなります。この効果は海洋と陸域でほぼ同程度と見積もられていますが、特に陸域のCO2取り込み能力は生物的影響が大きく、確立された支配方程式等も存在しないためにどうしても見積もり幅が大きくなる現状にあります。加えて、温暖化すると海洋や陸域からCO2放出が促される、というポジティブなフィードバックも存在します(例えば温暖化すると土壌微生物の活発化し、CO2を放出する、など)。
第6次報告書(第6期CMIPの結果)をみると、炭素循環におけるフィードバック強度やその見積もり幅は、第5次報告書(第5期CMIPの結果)の結果からそう大きくは変わっていません。ただし「陸域生態系における窒素循環の効果」の導入によって、陸域炭素循環のフィードバック強度や、そのばらつきが若干抑制されています。植物は光合成によってCO2を取り込みますが、その際に炭酸固定のための酵素とそれに使われる窒素が大量に必要です。したがって窒素が不足しがちな環境下では、たとえ大気CO2濃度が増加しても光合成速度がそれほど伸びないということがフィールド研究等から知られているのですが、この効果が第5次報告書世代の地球システムモデルでは扱われていませんでした(1つの陸域モデルを除く)。現在では6以上のモデルで陸域の窒素循環とその炭素循環影響が考慮されるようになっており(図6(b)の黒丸)、実際にこれらのモデルでは、陸域炭素循環のネガティブフィードバックが弱くなっています。さらに、陸域のポジティブフィードバックも弱くなる傾向があることが確認されています(これは、温暖化の際に土壌有機物の分解が促進されて土壌無機窒素になり、これが植物の成長に使われるためと考えられます)。依然として推定値に大きなばらつきが残されていますが、第3話で説明されているように、観測情報を絡めたフィードバック強度の制約、といった手法も合わせて、今後さらに不確実性を減らす努力が必要です。
また図6(c)には、炭素循環以外の生物・化学的フィードバック(正確には生物物理的・生物地球化学的フィードバックと言います)の見積もりも合わせて示されています(例えばメタンフィードバック、火災によるCO2放出、永久凍土からの温室効果ガス放出等)。ただしこれらに関しては、現在の地球システムモデルでもきちんと扱えていないものが多く、残余カーボンバジェットの見積もりに不確かさをもたらす一因となっています。人為CO2排出の今後の在り方を議論するためにはCO2以外の要素の影響も重要であることから、我々も今年度から開始される受託研究等においてこれに取り組んでいく予定です。

図6 炭素循環や、その他の生物地球化学的フィードバックプロセスとその強さ。IPCC第6次報告書 Figure 5.29より。

モデル開発の苦労と醍醐味

「大規模なモデル開発においてどういった点が大変ですか?」と聞かれることがあります。具体的な苦労話を挙げればキリがありませんが、大変さの原因を突き詰めると「モデルは人が開発したものであるが故に不完全であり、これを相互に作用し合うよう一つのコンピュータプログラムとしてまとめ上げる」ところに行き着くのではないかと思います。その一例が、サブモデル間の相互作用(データ交換)です。気候モデル/地球システムモデルのサブモデル間では様々な変数がやり取りされています。例えば、海洋サブモデルで計算された海面水温が大気サブモデルへ渡されて、潜熱や顕熱など海面フラックスが計算されます。これら海面フラックスは、大気の積雲対流の発達度合いや分布を決めます。生じた雲による太陽光の遮蔽効果は、放射フラックスを介して、海面水温へ影響します。例えば、エルニーニョ現象の発達・減衰は、まさにこのような大気海洋相互作用でコントロールされているわけです。しかし、各サブモデルは不完全であるため、誤差(一般的には観測とモデルとの差)が含まれます。この誤差は、サブモデル間の相互作用を介して往々にして増大し、相互作用が本質的に重要な系では、誤差の根本原因がどのサブモデルにあるのかを特定することが非常に難しくなります。これが厄介で、ともすれば、「自分が作ったサブモデルに問題はない、あなたのサブモデルが悪いのだ」「相互作用を調整する人が悪いのだ」というような、開発者間での不毛な議論に終始してしまい、一時的にではあるにせよ、物事が進まなくなります (場合によっては、人間関係が悪化することも!!)。このような状況に陥った後は、みんなで頭を冷やし、なぜそのような誤差が生じるのか、その誤差が伝播するとどのような問題を引き起こすのか、といった点について丹念に調べ、専門家間で議論してその解決方策を見つけ出す作業へ取り掛かります。馴染みのない方にとって、モデル開発やシミュレーションというのは極めて“機械的”な作業として目に映るかもしれませんが、実際の研究開発の現場では、こういった“人との付き合い”が非常に多くを占めています。実はこれが大規模モデル開発の醍醐味でもあり、異分野のエキスパートと深い付き合いのもと、互いを尊重しながら進めるモデル開発の作業は、他ではなかなか得られない経験かもしれません。

本記事の執筆者二人(右:羽島; 左:建部)。2017年に「海外研究機関での短期武者修行の旅(開発中モデルの宣伝とモデル開発の意見交換)」を行い、 10日間でMax Plank Institute Meteorology (Hamberg, Germany)、MetOffice (Exeter, UK)、Bergen University (Bergen, Norway)の3研究機関を訪問。この時よりモデル開発での結束が深まる。写真は、武者修行の全てのミッションが終了した後の安堵の記念撮影(Bergen Harbor 前)。

◆理解を深めるための参考資料

1)
Tatebe et al. 2018: Impact of deep ocean mixing on the climatic mean state in the Southern Ocean https://www.nature.com/articles/s41598-018-32768-6
2)
Tatebe et al. 2019: Description and basic evaluation of simulated mean state, internal variability, and climate sensitivity in MIROC6 https://doi.org/10.5194/gmd-12-2727-2019
3)
Hajima et al. 2020a: Development of the MIROC-ES2L Earth system model and the evaluation of biogeochemical processes and feedbacks https://doi.org/10.5194/gmd-13-2197-2020
4)
Kawamiya et al. 2020: Two decades of Earth system modeling with an emphasis on Model for Interdisciplinary Research on Climate (MIROC) https://doi.org/10.1186/s40645-020-00369-5
5)
筒井 2016: 共有社会経済パス (Shared Socioeconomic Pathways,SSP) https://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2016/2016_07_0065.pdf
6)
Hajima et al. 2014a: Modeling in Earth system science up to and beyond IPCC AR5 http://www.progearthplanetsci.com/content/1/1/29
7)
Hajima et al. 2014b: Uncertainty of Concentration–Terrestrial Carbon Feedback in Earth System Models https://journals.ametsoc.org/view/journals/clim/27/9/jcli-d-13-00177.1.xml
8)
Hajima et al. 2020b: Millennium time-scale experiments on climate-carbon cycle with doubled CO2 concentration https://doi.org/10.1186/s40645-020-00350-2
9)
Arora et al. 2020: Carbon–concentration and carbon–climate feedbacks in CMIP6 models and their comparison to CMIP5 models. https://doi.org/10.5194/bg-17-4173-2020

◆IPCC AR6 WGI報告書出典:
TS
Guðfinna Aðalgeirsdóttir (Iceland), Lincoln M. Alves (Brazil), Terje Berntsen (Norway), Sara M. Blichner (Norway), Lisa Bock (Germany), Gregory G. Garner (United States of America), Joelle Gergis (Australia), Sergey K. Gulev (Russian Federation), Mathias Hauser (Switzerland), Flavio Lehner (United States of America/Switzerland), Chao Li (China), Marianne T. Lund (Norway), Daniel J. Lunt (United Kingdom), Sebastian Milinski (Germany), Gemma Teresa Narisma (Philippines), Zebedee R. J. Nicholls (Australia), Dirk Notz (Germany), Sophie Nowicki (United States of America/France, United States of America), Bette Otto-Bliesner (United States of America), Brodie Pearson (United States of America/United Kingdom), Adam S. Phillips (United States of America), James Renwick (New Zealand), Stéphane Sénési (France), Lucas Silva (Portugal/Switzerland), Aimee B. A. Slangen (The Netherlands), Thomas F. Stocker (Switzerland), Claudia Tebaldi (United States of America), Laurent Terray (France), Sabin Thazhe Purayil (India), Andrew Turner (United Kingdom), Steven Turnock (United Kingdom), Carolina Vera (Argentina), Cunde Xiao (China), Panmao Zhai (China)

Chapter 4
Lee, J.-Y., J. Marotzke, G. Bala, L. Cao, S. Corti, J.P. Dunne, F. Engelbrecht, E. Fischer, J.C. Fyfe, C. Jones, A. Maycock, J. Mutemi, O. Ndiaye, S. Panickal, and T. Zhou, 2021: Future Global Climate: Scenario-Based Projections and Near- Term Information. In Climate Change 2021: The Physical Science Basis. Contribution of Working Group I to the Sixth Assessment Report of the Intergovernmental Panel on Climate Change [Masson-Delmotte, V., P. Zhai, A. Pirani, S.L. Connors, C. Péan, S. Berger, N. Caud, Y. Chen, L. Goldfarb, M.I. Gomis, M. Huang, K. Leitzell, E. Lonnoy, J.B.R. Matthews, T.K. Maycock, T. Waterfield, O. Yelekçi, R. Yu, and B. Zhou (eds.)]. Cambridge University Press, Cambridge, United Kingdom and New York, NY, USA, pp. 553–672, doi:10.1017/9781009157896.006.

Chapter 5
Canadell, J.G., P.M.S. Monteiro, M.H. Costa, L. Cotrim da Cunha, P.M. Cox, A.V. Eliseev, S. Henson, M. Ishii, S. Jaccard, C. Koven, A. Lohila, P.K. Patra, S. Piao, J. Rogelj, S. Syampungani, S. Zaehle, and K. Zickfeld, 2021: Global Carbon and other Biogeochemical Cycles and Feedbacks. In Climate Change 2021: The Physical Science Basis. Contribution of Working Group I to the Sixth Assessment Report of the Intergovernmental Panel on Climate Change [Masson-Delmotte, V., P. Zhai, A. Pirani, S.L. Connors, C. Péan, S. Berger, N. Caud, Y. Chen, L. Goldfarb, M.I. Gomis, M. Huang, K. Leitzell, E. Lonnoy, J.B.R. Matthews, T.K. Maycock, T. Waterfield, O. Yelekçi, R. Yu, and B. Zhou (eds.)]. Cambridge University Press, Cambridge, United Kingdom and New York, NY, USA, pp. 673–816, doi:10.1017/9781009157896.007.