2024年3月ごろから沖縄各地および本州へと漂着している硫黄島由来の褐色~黒色軽石は、手の平サイズのものも珍しくなく、大きなものでは数十センチにも達するものもあります(参考情報)。
この度、沖縄県の石垣島の東海岸で40センチを超える巨大な黒色軽石が採取され、海域地震火山部門に寄贈されました。
軽石を採取したのは、石垣島在住の「アンパルの自然を守る会」島村賢正さん(写真左)で、海岸を観察していた際に発見されたそうです。
大きさが45cm×30cm×20cmで重さは2.6kgにもなる巨大な軽石で、この大きさのものは今回の軽石漂着でも珍しいと思われます。
石垣島の海岸では、この他にも木切れやプラスチックごみと共に同じ様な軽石が漂着しており(写真右)、3月以降に各地で観察されている硫黄島由来の軽石と同じ起源を持つと考えられます。
海域地震火山部門火山・地球内部研究センターでは、この軽石も含む褐色~黒色の軽石について詳細な研究を進めていく予定です。
写真:(左)島村賢正さんと今回寄贈いただいた軽石。(右)石垣島の海岸で見られた軽石の漂着状況。量は多くないが、一連の漂着物の帯の中に軽石が複数見られた。
参考情報:
海域地震火山部門 トピックス「火山噴火予知連絡会への提出資料(南西諸島~関東地方に漂着した小笠原硫黄島由来と考えられる軽石について)を掲載しました」
https://www.jamstec.go.jp/rimg/j/topics/20240531/