海洋政策研究所「Ocean Newsletter」「海洋白書 2019」

笹川平和財団海洋政策研究所のOcean Newsletterに黒潮大蛇行の解説記事を書きました。Webでご覧いただけます。

タイトル 黒潮大蛇行とその影響
掲載日時 2019年4月5日
掲載 Ocean Newsletter 448号
URL https://www.spf.org/_opri/newsletter/448_1.html

 

同じく海洋政策研究所の海洋白書2019に、黒潮大蛇行に関するコラムを執筆しました。 海洋白書2019は書店でお求めください。

タイトル コラム11 「12年ぶりの黒潮大蛇行」
発行日 2019年3月 (書店発売 2019年4月18日)
掲載 海洋白書 2019 (p. 179)
出版社URL https://www.seizando.co.jp/book/4122/

解説

紙面では参考文献に限りがありましたので、本記事で補足します。

高潮・高波

黒潮大蛇行時に関東から東海沿岸で高潮・高波が発生しやすい理由については「黒潮大蛇行で浸水被害?」で解説しました。2017年の台風21号による高潮に関しては取材協力もおこなっています(2017/10/24放送・NHK総合「ニュースウォッチ9」台風21号による高潮)。

気象庁も「気候変動監視レポート2017」のトピックスの中で、12年ぶりの黒潮大蛇行と、その影響としての東海地方における高潮・高波の被害を取りあげています。

東京の雪

2018年1月の東京の雪に関しては、JAMSTECニュース「コラム:2017年と2018年の冬季前半における日本付近の寒さと雪」で解説しています。

黒潮が大きく蛇行している時に、南岸低気圧にともなう雪が東京に降りやすいという研究は、鹿児島大学の中村啓彦教授らによるものです。

プレスリリース:『黒潮大蛇行の低気圧と降雪への影響を発見』(2012年9月25日 pdf)

東京大学海洋アライアンスの保坂直紀上席主幹研究員による解説が、知って楽しい海の話「南岸低気圧と黒潮」にあります。

海洋エネルギー

黒潮流路によって変化する海洋エネルギーの評価については、「海洋エネルギーを評価する」で解説しています。

カツオ

黒潮大蛇行のカツオ漁への影響に関しては取材協力しています(2018/6/27放送・NHK総合「おはよう日本」、他)。

国立研究開発法人水産研究・教育機構は黒潮大蛇行が続く見込みの中、今年度のカツオ漁の予測をおこなっています(「平成31年ひき縄を対象としたカツオ春漁予測」水産研究・教育機構 2019/2/4)。

シラス

前回2004/2005年の時の黒潮大蛇行の時にシラスが不漁になったことが知られていますが、時期によっては豊漁であるなど、黒潮大蛇行とシラス漁の関係は簡単ではありません(「黒潮大蛇行に関連した漁海況の特異現象(中央ブロック)…2005.5発表」国立研究開発法人 水産研究・教育機構 中央水産研究所)。今回の黒潮大蛇行時にもシラス漁への影響の可能性が示唆されていますが、どのような影響があったかは今後検討されていくでしょう。

国立研究開発法人水産研究・教育機構は黒潮大蛇行が続く見込みの中、シラスを含む太平洋いわし類の漁の今年度の長期予測をおこなっています(「平成30年度太平洋いわし類長期漁海況予報」水産研究・教育機構 2019/3/26)。

和歌山のサンゴ

和歌山のサンゴの大量死に関しては取材協力しています(「2018/3/26放送・毎日放送VOICE「サンゴや熱帯魚に異変 和歌山の海に一体何が」)。

黒潮の流路と和歌山のサンゴの関係については、「和歌山県串本海域における近年のサンゴ群集変化」(野村 恵一 2009. 日本サンゴ礁学会誌, 11, 39-49)などの研究があります。

東京湾のクジラ

東京湾のクジラに関しては海上保安庁のプレスリリース中の東京海洋大学・長井健容助教のコメントで触れられています「大蛇行が続く黒潮の観測を実施」 海上保安庁 2018/7/6, pdf)。

シラスウナギ

アプリケーションラボのYu-Lin Chang研究員らの研究によれば、シラスウナギの不漁に黒潮大蛇行が大きな影響を与えている可能性は低そうです(プレスリリース「過去20年の海流変動は日本にやってくるシラスウナギの数を減らしていた(2018/4/12)」の「4.今後の展望」参照)。

黒潮流路と海底地形の関係

黒潮流路と地形の関係については、「なぜ黒潮には異なる流路が存在するの?」、「黒潮大蛇行が終わる時: 2005年の場合」などで解説しています。

黒潮大蛇行の歴史

過去の黒潮大蛇行については「黒潮大蛇行の歴史」で解説しています。


過去の黒潮大蛇行記事の一覧はこちら