【目次】
▶ ふつう起こらないはずの地域に火山活動が存在するカムチャッカ半島北部
▶ 溶岩試料を、徹底分析
▶ 火山活動の原因は、沈み込んだ海山だった
▶ まずは直感、そして現地へ足を運ぶべし
海山は、海洋プレートの沈み込み浅部では突っかかって歪みをためることで地震を引き起こしたり、逆に地震断層を食い止めたりします。こうした地震活動も火山活動も、海洋プレートの“沈み込まれた側”で起きていますが、今回の研究でもわかったように‟沈み込む側“の影響が大きいです。そうであるならば、仮に海洋プレートがデコボコせず均質でのっぺりしていれば、地震も火山活動も起きない可能性すらあります。そういう視点で見直して、海洋プレートの凸凹が火山にどんな影響を及ぼすかを色々な面から調べようと考えています。それがわかれば、地震が起きるところとその奥にある火山に、何か結びつきが見えてくるかもしれません。
現象、もの、場所、なんでもよいのですが、まず、“あやしい”、“おもしろそうなことがありそう”というのを直感で選ぶ。次に、そこまで足を運んで自分で見て試料を採って分析し、データをよく眺めてモデルを色々作ってみる。この2ステップはとても大切だと思います。