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17 Oct. 2011: Mirai
「雲は西へ」
Cバンド・ドップラーレーダーに映る半径300km以内には目立っ たエコーはありませんが、目で見る雲は増え、衛星画像で確認で きるように西へと流れています。風は東南東から10m/sとあいか わらずの強さです。西部インド洋を中心にはきりとした対流活動 が認められるようになってきました。
本日の午後は第7回目の船内セミナーを開催し、千葉大学の学生 さんによる雲レーダーのお話でした。装置の名前はFALCONという のですが、それが開発者である先生のお名前に由来していること などの情報も添えて。 雲レーダーは右舷艫のデッキに設置されたコンテナの中にあり、 上空に向けて電波を発射して、雲を計測しますが、物理量に変換 するためにラジオゾンデとの比較を行っています。学生さんは1 日に6回ほどコンテナに行き、このためのキャリブレーションを 行っています。
昨日、海洋乱流構造の観測を水深200mまでにし、代わりに回数 を増やしたと報告しましたが、1日で方針転換をしました。表層 に興味深い変動が見られることに変わりはありませんが、シアー が200m付近にも現れ、また明らかな下向きのエネルギー伝搬が 確認され、その様子を継続して捉える必要がでてきたためです。 従来の運用に戻し、水深300mまで1回につき2キャスト連続に します。なお、20日には1日だけさらに高頻度観測の実施を行う ことにしました。
17 Oct. 2011: Male
天気:南西の風、晴れ時々曇り
ここ数日、マレでは着実に雲の量が増えています。 対流圏下層の積雲に加え、対流圏上層にうっすらと巻雲が出来ています(画像上)。 インドのKalpana衛星の赤外画像(画像下)によると、インド洋では 雲の活動が全体的に増加しております。赤い矢印で示すように、 マレ周辺は暗域(雲の高度が低い、または雲のない領域)になっており、 実際に雨を降らせるような雲はまだ発達していないものの、 上記のように下層の雲の量は確実に増えております。
マレの観測に携わるJAMSTECの職員は、明日から新しい担当者に 交代します。設置作業から観測が軌道に乗るまで晴天に恵まれた 立ち上げ段階から、MJOがインド洋で活発化すると見込まれる 本番のフェーズへと移行します。