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14 Nov. 2011: Mirai
11月14日(月)[定点15日目]「交替」
4週間に及ぶ洋上での定点観測も、折り返し点。
それに伴い、幾つかのイベントが発生した。
写真は、そのうちの一つ、エンジンの切替作業風景。
「みらい」には4基のエンジンが装備されていて、推進軸(スクリューがついている軸)が2軸ある。つまり、1つの推進軸に対して2つのエンジンがあることになる。しかし、我々が現在行なっている定点観測では、船はほとんど動かない(注1)。このため、すべてのエンジンをフルに動かす必要がなく、4基のうち2基のエンジンのみを稼働させている。
とはいえ、特定のエンジンばかり使っていたら、そちらばかりが消耗するし、逆に、長いこと使わないのも機械にとってよろしくはない。。このため、今回の定点観測期間を前半と後半に分け、それぞれで違うエンジンを動かす計画が立てられた。その、エンジンの切替日が、折り返し点である本日。
船は巨大なシステムであり、スイッチ一つでおしまい、というワケにはなかなかいかない。一方、定められた時間帯には観測を行う必要がある。この、観測の合間を縫った時間帯に作業は行われた。
全体をコントロールするのは機関制御室。そこで全ての状況が把握され、そこからの指示の下、止めるエンジンと動かすエンジン、エンジンと推進軸をつなぐクラッチ、などの一つ一つの機器を、機関部の方が現場で確認・動作させていく。
作業は予定通りに完了し、エンジンの「交替」は無事完了した。
船のエンジンも、観測後半戦への準備完了である。
(注1) 定点観測といえ、実際には、ラジオゾンデ、CTD、MSPなどの観測に最適な状況を作るために船は微速ながら動いている。また、それら以外の時間には、風を正面から受けて船体影響のない気象データを取得するために、風上側にむかって微速前進している。
写真: 左上から時計回りに、
(左上) 作業前、休止中のエンジンの監視計器に貼られていた掲示。
(右上) 機関制御室での作業。
(右下) 機関制御室のモニタに映し出されている作業風景。
(左上) エンジン脇での作業。