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■MISMO 集中観測 日報

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11月10日(金)

「みらい」

"雨のあと"

午前中雨、午後曇り、夜晴れ
午前中は東の風、のち午後は南南西の風、5m/sec。 波高1.5m。


観測概況:

3時間ローテーション観測他、継続。
5時23分ビデオゾンデ放球。
昨夜から東海上に発達したレーダー観測範囲を超える規模の雲群が西進し、朝 方から午前一杯をかけて「みらい」上空を通過する。 衛星画像では東経75度から80度にかけての赤道付近と、南緯3度付近を中心と する東経75度から85度にかけての広い範囲で雲が広がっている。 海面水温は29℃台前半で、日変化は見られない。


コメント:

久し振りにレーダー画面にエコーが大きく映る。昨夜からの西進エコーの発達 ・衰退を追いかけながら、ビデオゾンデ放球のタイミングを見るが、結局「み らい」の上空を通過するときには雨は弱まっていた。午前中は積雲や層積雲で 空は覆われる(写真1)。毎日写真を撮っても飽きさせない立体感、それが熱 帯の雲。
大抵の研究者や観測技術員には居室以外の”居場所”がある。観測装置を置い ている研究室であったり、共用の娯楽室であったり、はたまた他人の居室だっ たりする。
その1つ、ブイ調(正しくは係留ブイ装置調整室、略してブイ調)はその名の 通り、ブイ関係者が落ち着く場所。係留系作業がないときも、自然とここに集 まり各自ノートPCを広げてはそれぞれの仕事を始めたりする(写真2)。まる で通勤をしているように。もちろん情報交換するのもここで。
この航海ではドップラーレーダー室もそんな空間の1つ。僅か1畳ほどの空間 に多いと5-6人は集まる(10月30日付日報参照)。レーダー画像を見るだけで なく、雑談も目的の1つ。さんざ喋ったあとで、カメラを向けると野帳を記入 し始めた(写真3)。野帳...観測の記録帳だが、必ずしもデータの記述だ けではない。誰が来て、どんなこと言って帰ったか、など観測とは関係のない こともしばしば記入される。しかし、それがむしろ役割だったりする。野帳は 記録だけでなく、記憶のために身近で起こったことなどを書き付け、あとでデー タの解釈で判然としないときなど、野帳で概略を掴んだりすることもある。