建造中の「みらいⅡ」船体ブロックを見学してきました!
2024年4月26日
北極域研究船推進部
広報チーム
いつも「みらいⅡ」を応援してくださりありがとうございます。
本題に入る前にお知らせとなりますが、
約2年半後の引渡しに向けて建造を進めている
日本初となる砕氷機能を持った研究船“北極域研究船”の
船名募集を2023年7月28日(金)~10月20日(金)の間
実施させていただきました。
その結果も参考に検討させていただき、
2024年2月に、船名を北極域研究船「みらいⅡ」と決定いたしました。
詳細は下記のJAMSTECプレスリリースにてご確認いただけます。
「北極域研究船の船名決定について」
https://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20240222/
ご応募、そして温かいメッセージの数々をいただき、
ご応募いただいたみなさま、誠にありがとうございました。
この場を借りて御礼申し上げます。
北極域研究船の船名が「みらいⅡ」に決定したことに伴い、
これまで使用していた北極域研究船プロジェクトロゴに
ある変更を加えました。
これまでの北極域研究船プロジェクトロゴ↓
変更後のロゴ↓
ある変更とは、「みらいⅡ」という船名の追加です。
よ~くご覧いただくと、その他変更した部分もございますので、
ぜひ見比べてみてください。
また、船名公募において、「みらいⅡ」に搭載する作業艇の名称に
採用させていただいた「しろくま」に次いで、
多数ご応募いただいた「ほくと」から連想される
北斗七星をデザインに取り入れたロゴマークも制作いたしました。
今後は「みらいⅡ」のシンボルとして、
こちらのロゴをメインに使用いたします。
なお、命名者の皆さまには副賞を贈呈いたしますので、
随時ご連絡をさせていただきますが、よろしくお願いいたします。
さて、本題となりますが、「みらいⅡ」建造事業者である
ジャパン マリンユナイテッド株式会社様のご協力をいただき、
同社横浜事業所磯子工場にて、「みらいⅡ」の船体ブロックを
見学させていただきました。
「みらいⅡ」については、2024年1月頃より、鋼材の加工が開始され、
組み立ても順調に進んでおります。
こちらが「みらいⅡ」の最新状況ともいえる船尾船底ブロックの姿です。
![](/parv/j/blog/img/SUS1.jpg)
おおよその場所となりますが、下図の左端船尾部赤丸にあたるブロックとなります。
![](/parv/j/blog/img/SUS2.jpg)
その他の場所に使用される、「みらいⅡ」の様々な船体ブロックが整然と並べられ、
まさに建造が進む様子を肌で感じました。
![](/parv/j/blog/img/SUS3.jpg)
![](/parv/j/blog/img/SUS4.jpg)
![](/parv/j/blog/img/SUS7.jpg)
![](/parv/j/blog/img/SUS5.jpg)
![](/parv/j/blog/img/SUS6.jpg)
![](/parv/j/blog/img/SUS8.jpg)
![](/parv/j/blog/img/SUS9.jpg)
近くで見てみると、以下の写真のように、
キラキラと輝く鋼材が使用されている船体ブロックがありました。
![](/parv/j/blog/img/SUS10.jpg)
船体外板の一部には、海氷との摩擦の低減、腐食による抵抗の増加を防ぐために、
ステンレス鋼と炭素鋼を圧着させた“ステンレスクラッド鋼”が使用されています。
これは日本独自の工夫であり、現在運用されている
南極観測船(砕氷艦)「しらせ」から適用されている技術です。
写真で輝いている部分は、ステンレス鋼が一部露出している箇所です。
輝いていない部分も塗装されているだけで、
今回並んでいる船体ブロックの外板にはステンレスクラッド鋼が使用されています。
言い換えれば、“ステンレスクラッド鋼”が使用されているということは、
そこが海氷と衝突・接触が想定されている箇所であることが分かるのです。
(参考)ステンレスクラッド鋼の適用範囲(灰色部分)
今回ご紹介したような小型ブロック(といっても大きさが10mぐらいあります)は
総数200個ほどになるということです。
これらのブロック同士を組み合わせ、最終的には85個の大型のブロックを製作します。
2024年9月頃より、建造ドックにおいて、それらの大型ブロック同士をさらに組み合わせ、
2025年早々にはいよいよ「みらいⅡ」の全貌が明らかになる予定です。
2025年3月の進水、2026年11月の引渡しに向けて、
「みらいⅡ」の建造が進んでまいります。
本ウェブサイトにおいても、「みらいⅡ」の建造の様子を
随時発信していく予定です。
今後とも北極域研究船「みらいⅡ」をよろしくお願いいたします!
以上