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お久しぶり!「みらいⅡ」建造状況(北極域研究船の建造状況Ⅷ)

202566

北極域研究船推進部
建造チームとCOMAI先生

みなさんこんにちは、北極域研究船推進部建造チーム(とCOMAI)です。
早いもので、2025年3月19日の進水から3か月もたってしまいました。春はいずこかに去り、そろそろ梅雨そしてその先の夏の足音が聞こえつつある6月です。皆さま元気でお過ごしでしょうか? 

まずはご挨拶(つーちゃんに内緒で定期)

進水からこの3か月間、北極調査隊の特別調査その1公開や横須賀本部一般公開(暴風)でのニコ生配信など、皆さまお楽しみいただけましたでしょうか。
それらの忙しさを言い訳に、サボっていた建造ブログも久しぶりにアップさせていただきます。

 

まずはこちら、皆さん大好きサッカーボールこと、「みらい」の気象観測レーダーです。
このレーダーは「みらいⅡ」で引き続き使用しますので、搭載に向けて、2025年6月(今月)本体を「みらい」から取り外し、メーカーで改修工事を実施します。改修後の「みらいⅡ」への搭載は2026年2月ごろを予定していますが、レーダーの改修工事の様子などはまた7月以降にこのブログで紹介させていただきますので、そちらもぜひご覧ください。
ちなみに、このサッカーボールはレーダーの保護カバーですので、中の本体を取り出した後、しばらく「みらい」に載せたままにします。サッカーボールの陸揚げは2025年12月ごろを予定していますので、それまで「みらい」の外観に大きな変化はありません。

さて、最近の「みらいⅡ」はJMU磯子工場の艤装岸壁に係留され、船内の工事が鋭意進められています。
JMU磯子工場には艤装岸壁の突堤が3本あり、進水直後はしばらく一番北の突堤に係留されていたのですが、その後真ん中の突堤に移動いたしました。

☝最近の様子(あいにく雨降り)
☝一部マニアに需要がある(?)という真後ろからの姿もどうぞ

既出の情報や画像などからお分かりいただけるかもしれませんが、北側の突堤では工場(陸)側に船首が向いていたのですが、現在は海側に船首が向いていますので、移動の際に3隻のタグ(曳船)ががんばって180度回転させていました…

特別調査その1では、艤装工事中に4回の入渠(ドック)工事を予定していると申しましたが、JMU鶴見工場での入渠も予定していますので、磯子から鶴見まで移動が大変そうだなあと呑気に眺めていたしだいです。見た目の立派さとまだ自航できない拙さのギャップが、COMAI先生的にはかわいさを感じるところであります(初の自航になる一年後の海上公試が楽しみですね)。

外見は立派ですが、船内の工事はまだまだこれからが本番ですので、鋼材むき出しのこのような状態の区画が多いのですが、

直近(6月初)では、一部断熱材が施工されている区画もありましたので、着実に進捗していることが感じられます。「みらいⅡ」は極域から熱帯域まで活動範囲が広範で多様ですので、断熱機能も非常に重要なのです。

☝防熱材・断熱材は、仕様や規則などに応じて、グラスウールやロックウールを使用(写真はロックウール)。断熱材の厚さも何種類か使い分けされているとのこと。
☝各区画の電線類の敷設も進んでいる。

これはとあるお部屋の窓ですが、

蓋を上げてみましたが、ガラスはベニヤ板で保護されていました。

こちらは、例として海棲哺乳類監視区画の外観ですが、このように基本的に窓はベニヤ板で保護されていますので、室内から外は見えません。

最後の2枚は、CTD&ムーンプール区画・第1観測機材倉庫・後部観測甲板を船尾側(1枚目)と船首側(2枚目)から撮影した写真です。
写真の真ん中あたりに、機材を移動させるための台車用の3本のレールが一直線に延びていますが、このように(特に観測・研究関係区画は)動線がスムーズになるよう配慮して船内の配置が設計されています。

さて、多種多様な観測用のウインチ類なども紹介しようと考えていましたが、それだけでブログ1本分になってしまいそうですので、また別の機会にするとしましょう。
今回は進水後の様子ということで、ややとりとめのない内容になってしまいましたが、工事が順調に進んでいることを少しでも感じていただければ幸いです。

それではまた!

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