浮遊性有孔虫データベース

浮遊性有孔虫とは What are Planktic Foraminifers?

生きている浮遊性有孔虫 Living planktic foraminiferas images

浮遊性有孔虫とは、海洋の表層に生息する単細胞の原生動物プランクトンです。サイズは約0.1~1ミリ程度です。世界で約50種類が知られています。


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分類インデックス Classification Index

レタリア門 Phylum RETARIA

エクトレア亜門 Subphylum ECTOREA

有孔虫下門 Infraphylum FORAMINIFERA

グロボタラメア綱 Class GLOBOTHALAMEA

ロタリイダ目 Order ROTALIIDA

グロビゲニダ亜目 Suborder GLOBIGERINIDA

グロビゲリノイデア上科 Superfamily GLOBIGERINOIDEA

ハスティゲリニダエ科 Family HASTIGERINIDAE

スカシウキダマ属 Genus Hastigerina

スカシウキダマ属 Genus Hastigerina

殻はトロコイド状旋回で、成長するに従い平面旋回となる。チャンバーは卵形。
主口孔(aperture)は殻側面からみて、臍側面と旋回面側に対称に配列する。
殻表面は平滑であるが、微小な孔がみられる。
スパイン(棘状突起)の断面は矢羽根状の形態を示す。


コンボウウキダマ属 Genus Hastigerinella

コンボウウキダマ属 Genus Hastigerinella

殻は大きく、房室は棍棒状(clavate)やそれが複数に分岐した指状になる。成長後期には旋回軸がややねじれる。
主口孔は大きく開き、薄い口孔縁(リップ)を伴う。矢羽状の棘をもつ。
生体は泡状の嚢胞を伴い、殻全体を覆う。


サクラヒラウキダマ属 Genus Orcadia

サクラヒラウキダマ属 Genus Orcadia

殻は小型で薄く、表面は平滑で光沢がある。
低いトロコイド状旋回で、最終螺旋は5室からなる球形〜卵形の房室が葉状(lobulate)に広がった配置となる。
生体は房室の最縁部から三角柱状の棘が伸びる。


グロビゲリニダエ科 Family GLOBIGERINIDAE

タマコウキダマ属 Genus Globoturborotalita

タマコウキダマ属 Genus Globoturborotalita

殻は小さい。トロコイド状に配列した4〜4.5室の球形〜亜球形の房室からなり、主口孔は臍の中央部に位置する。
ろうと状に窪んだ大きな壁孔が蜂の巣状に分布する。明瞭な口孔縁(rim)をもつ。
生体は細い円柱状の棘をもつ。


ウキダマ属 Genus Globigeirna

ウキダマ属 Genus Globigeirna

殻は小型から大型。比較的低いトロコイド状旋回であり、房室は球形〜卵形である。
殻表面は通常平滑であるが、種によって小突起に覆われ荒く見えることもある。
生体は細く長い円柱状の棘をもつ。


コウキダマ属 Genus Turborotalita

コウキダマ属 Genus Turborotalita

殻は小型で、低いトロコイド状に配列した4.5〜7室の卵形の房室からなり、最終室が臍側に張り出す。
最終室が臍部を完全に覆い、疱状板(bulla)の様になることもある。
円柱状の細長い棘をもち、棘の長さは短い。棘は殻縁に集中する。


ユビウキダマ属 Genus Beella

ユビウキダマ属 Genus Beella

殻は中型。トロコイド状旋回の殻は比較的巻きが高く、成長後期で著しく高くなる。
房室は成長後期に放射方向に伸張する傾向がある。
主口孔は臍部に位置する。棘を持つ。


ヒラウキダマ属 Genus Globigerinella

ヒラウキダマ属 Genus Globigerinella

殻はトロコイド状旋回を示すが、成長に従い平面旋回となる。チャンバーは球形ないしは卵形。
スパイン(棘状突起)を形成し、その断面は円柱~三放射状の形態をとる。 殻表面に無数の孔が存在する。


マリウキダマ属 Genus Orbulina

マリウキダマ属 Genus Orbulina

殻はトロコイド状旋回を示すが、成長の最終段階で球形のチャンバーで殻全体を覆う。
球形のチャンバーを作る前の段階ではグロビゲリノイデスに似る。殻表面には無数の孔がみられる。
スパイン(棘状突起)をもち、その断面は円柱状を示す。


ミツウキダマ属 Genus Trilobatus

ミツウキダマ属 Genus Trilobatus

殻は中型から大型。蜂の巣状に分布する明瞭な壁孔と、房室1つにつき、主口孔とは別に1つの補口孔をもつ。
生体は円柱状の棘が壁孔の縁から放射状に展開する。最終螺旋の房室は通常3–4室で構成される。
近年新たに提唱された属であり、従来アナウキダマ属Globigerinoidesとされていた一部を含む。


ダルマウキダマ属 Genus Sphaeroidinella

ダルマウキダマ属 Genus Sphaeroidinella

殻は大きく、成長につれ球状のチェンバーは急速に拡大する。
最終旋回のチェンバーの数は3室で、チェンバー同士は離れておりその境界は深くくびれる 。
成体は殻表面が厚い二次包肥殻(cortex)に覆われ、チェンバー境界部分には鋸歯状のフランジ(縁取り)がつくられる。
幼体の巻きはグロビゲリノイデスに似る。


アナウキダマ属 Genus Globigerinoides

アナウキダマ属 Genus Globigerinoides

殻はトロコイド状旋回で、チャンバーの形状は球形~卵型。主口孔は臍側面に配置する。
補口孔(セカンダリアパーチャ)をもつ。スパイン(棘状突起)を形成し、その断面は円柱状。


グロボロタリオイデア上科 Superfamily GLOBOROTALIOIDEA

グロボロタリイダエ科 Family GLOBOROTALIIDAE

ネジレマキウキダマ属 Genus Pulleniatina

ネジレマキウキダマ属 Genus Pulleniatina

殻は最初トロコイド状旋回で、成長すると旋回軸が捩れる捩れ旋回となる。
チャンバーは球形~卵形。スパイン(棘状突起)は持たない。
成長初期は小突起と孔によって荒い殻表面であるが、最終成長段階の殻は光学顕微鏡下では平滑で陶器質のような光沢を持つ。
主口孔は成長初期は臍側部に開くが、後期は外周縁部に開く。


マキウキダマモドキ属 Genus Globorotaloides

マキウキダマモドキ属 Genus Globorotaloides

殻は中型から大型。殻は低いトロコイド状旋回であり、房室は亜球形~亜円盤状で最終旋回では5~6室となる。
殻表面は蜂の巣状の大きな壁孔が覆う。最終室はドーム状に膨らむ。
主口孔には明瞭な臍側歯(Teeth)が発達する。


カクマキウキダマ属 Genus Globoquadrina

カクマキウキダマ属 Genus Globoquadrina

殻はトロコイド状旋回で、大型になる。スパイン(棘状突起)はなく、チャンバー(殻室)の形態は球状ないしは平坦な亜球形。
主口孔は臍部に位置し大きく開口し、しばしば臍側歯(umbilical teeth, 口孔の内側を縁取る歯状の板) が付属する。
殻の最終螺旋は3〜4室。太平洋ーインド洋の赤道に近い熱帯〜亜熱帯に生息する。


ザラメマキウキダマ属 Genus Neogloboquadrina

ザラメマキウキダマ属 Genus Neogloboquadrina

殻はトロコイド状旋回で、チャンバーは卵形~亜球形。殻表面はハニカム(蜂巣)状の壁孔がみられ、荒い。
スパイン(棘状突起)はもたない。
主口孔は臍側面に深く開き、しばしば"歯"状の板をつける。


マキウキダマ属 Genus Globorotalia

マキウキダマ属 Genus Globorotalia

殻はトロコイド状旋回。チャンバーは角状、扇形、角状円錐形。
チャンバーの外周縁にキール(石灰質の縁取)をもつ。
殻表面は平滑なものから棘状の突起物をもつものまで存在する。殻表面には無数の孔がある。スパイン(棘状突起)はもたない。


キャンデイノイデア上科 Superfamily CANDEINOIDEA

キャンデイニダエ Family CANDEINIDAE

スジアナテリウキダマ属 Genus Candeina

スジアナテリウキダマ属 Genus Candeina

殻はトロコイド状旋回で、滑らかな光沢をもつ。
チャンバー(殻室)の形態はドーム状。電子顕微鏡下では、表面には極微小な孔が観察される。
口孔が各チャンバーの縫合線沿いに複数形成され、成体では主口孔は覆い隠されて見えない。
殻の最終螺旋は3室。赤道に近い熱帯〜亜熱帯に生息する。


テリウキダマ属 Genus Globigerinita

テリウキダマ属 Genus Globigerinita

殻は小型〜中型。チェンバーは球形〜亜球形。低いトロコイド状旋回で成長する。
成体はチェンバー同士の境界(スーチャー)部に蓋板(bullae)を付ける。
表面は滑らかであり、小さな突起(pits)の分布がみられる。スパインはもたない。


ヒラコテリウキダマ属 Genus Tenuitellita

ヒラコテリウキダマ属 Genus Tenuitellita

殻は小さく、平面旋回に近い低いトロコイド状旋回。
殻表面には極小(0.5 µm以下)の壁孔が分布し、殻は光沢をもつ。
主口孔は低いアーチ状で、臍部から外周縁部に位置する。


浮遊する底生有孔虫

フタスジハリダマ Bolivina variabilis

分類学的位置未確定種

ミツアミウキダマ Neogallitellia vivans

バーグレンウキダマ Berggrenia pumilio

カザグルマウキダマ Dentigloborotalia anfracta

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